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PCBとは?

当社販売オイル吸着シートは、環境にやさしい天然繊維素材を使用しつつ、重油、灯油、マシン油、ガソリン、AV・GAS、ジェット・A-1などあらゆる成分・粘度の油を、従来PP製品の約2~3倍の吸着力で強力に処理します。   また、本繊維素材は油分のみを選択的に吸着する中空構造で吸着した油の滴り落ちが少なく二次汚染を防ぎ、吸着処理後も沈む事無く水面上に浮かび、回収作業を容易にします。  また強力な吸収力はゴミ発生量を軽減し、シート自体を燃焼させた時の炭酸ガス発生量は合成繊維を100とした場合28%程度と少なく、有害なダイオキシンなど汚染化学物質も発生しません。   当社販売吸着シートは、「温暖化対策」「環境問題」をクリアし「取扱いの容易さ」と「吸着力」「低価格」と皆様がお求めになる理想の性能を備えています。

PCBの同族体(HomoIogue)と異性体(CongenerorJsomer)
塩素数 PCBポリ塩化ビフェニル(Polychlorinated biphenyl)
Cl 表記 同族体名称 分子式 分子量 異性体数
1 Mono M1CBs C12H9C1 188 3
2 Di D2CBs C12H8C12 222 12
3 tri T3CBs C12H7C13 256 24
4 Tetra T4CBs C12H6C14 290 42
5 Penta P5CBs C12H5C15 324 46
6 Hexa H6CBs C12H4C16 358 42
7 Hepta H7CBs C12H3C17 392 24
8 Octa O8CBs C12H2C18 426 12
9 Nona N9CBs C12HCl9 460 3
10 Deca D10CB C12Cl10 494 1
1~10塩素化 M1~D10CB 209
注)C1は35C1のみとして計算、小数点以下は省略

 PCBはこのように有用な特徴を有する物質として、 1929 (昭和4)年に米国で最初に工業化された。国内製品PCB (カネクロール、 KC)の物理化学的性状を表1.1-4に、米国の主要製品であるアロクロール(Aroclor)の物性を表1.1-5に示す7),8)。
 我が国でも1950 (昭和25)年頃から使用されるようになり、 1954 (昭和29)年から国内でも製造され始め、1972 (昭和47)年までに約59,000トン(t)が生産された。日本における生産量を表1.1- 6に示す9)。  PCBの用途としては熱媒体、トランス・コンデンサ用の絶縁油、ノーカーボン紙の他、潤滑油、各種可塑剤、塗料、シーラント剤等に使われていた。表1.1-7にPCBの用途と使われていた製品銘柄を示す10)。

表1・1-4 国内製品PCB (カネクロール、 KC)の物理化学的性状
種類 主成分異性体
の混合物
比重
100℃
粘度
(cS)
75℃
蒸留範囲
(℃)
760mmHg
蒸気圧
(mmHg)
35℃
溶解度
(ppm)
室温
対応する
アロクロール
の種類
KC-200 二塩化ビフェニル 1.223~1.243 2~3 270~360     Aroclor.1232
KC-300 三塩化ビフェニル 1.310~1.322 3.5~4.4 325~360 0.001 0.147 Aroclor.1242
KC-400 四塩化ビフェニル 1.376~1.389 5.4~7.3 340~375 0.00037 0.042 Aroclor.1248
KC-500 五塩化ビフェニル 1.460~1.475 12~19 365~390 0.00006 0.008 Aroclor.1254
KC-600 六塩化ビフェニル 1.593~1.555 46~87 385~420   0.002 Aroclor.1260
KC-1000 KC-500
+ 三塩化ベンゼン
1.452~1.463 2.2~2.9 210~390     Aroclor.T-100
KC-1300 KC-300
+二塩化ベンゼン
+四塩化ベンゼン
1.330'
1.370a)
0.7~1.3 -      
a) 15℃、 b)アロクロールには、その他1221、 1262、 1268、 1270、 5442、 5460、2565がある。 (出典:PCB、日本化学会編、丸善、昭和55年)
表1.1-5 アロクロール(Aroclor)の物性
項目 Aroctor1221 Arocto1232 Arocto1242 Arocto1248 Arocto1254 Arocto1260
塩素含有率(%) 20.5~21.5 32 42 48 54 60
平均分子量 192~200.7 221~232.2 261~266.5 288~299.5 327~328.4 372~375.5
物理的形状 流動性液体 流動性液体 流動性液体 流動性液体 粘性液体 粘性樹脂
沸点(℃) 275~320 275~325 325~366 340~375 365~390 385~420
比重(25℃) (g/cm3) 1.182~1.19 1.24~1.28 1.3~1.4 1.40~1.41 1.50~1.54 1.58~1.62
水溶解度(25℃)(mg/L) 0.59~15 1.45 0.045~0.75 0.043~0.32 0.0001~0.30 0.0027~0.08
蒸気圧(25℃)(P) 0.893~2 0.533~0.54 0.013~0.12 0.004~0.11 0.00048~0.043 0.0016~0.012
ヘンリー則定数(Pam3/mol) 0.75~23.1 1.14~60.0 20.3~768 44.58~372 0.007~284 17.23~722.4
オクタノール/水分配係数(log) 2.8-4.7 3.2-4.62 0.703-5.8 5.75~6.11 4.05~6.72 4.34~7.14
生物濃縮係数、水生(log) 3.34 2.54 3.2~4.69 3.86~5.08 4.41~5.52 4.38~6.20
出典:Illustrated Handbook of Physical - Chemical Properties and Environmental Fate for Organic Chemicals Volume1 Monoaromatic Hydrocarbons, Chlorobenzenes, and PCBs
Donald Mackay, Wan Ying Shiu, Kuo Ching Ma ; Lewis Publishers (1992)
注1)比重、溶解度、蒸気圧については、一部20℃又は23℃のデータを含む
注2)溶解度、蒸気圧、ヘンリー則定数、生物濃縮係数については実験値、計算値、外挿値等を含む原則として出典文献記載の数億のうち、最大値と最小値を記載

引用: 編集 (財)産業廃棄物処理事業振興財団  発行 株式会社ぎょうせい 「廃棄物処理法新処理基準に基づくPCB処理ハンドブック」より引用

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性質一覧

PCB構造図

・化学的に安定
・熱により分解されにくい
・酸化されにくい
・酸、アルカリに安定
・金属を腐食しにくい
・水に極めて溶けにくく油に溶けやすい
・絶縁性に優れている
・沸点が高い
・不燃性

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PCB廃棄物とは

1992 (平成4)年には、廃PCB、 PCBを含む廃油及びPCB汚染物が廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく特別管理産業廃棄物に指定された。また1997 (平成9)年には、PCB汚染物として木くず、繊維くずが追加指定され、廃PCB、 PCBを含む廃油及びPCB汚染物を処理したものとしてPCB処理物が指定された。更に2000 平成12)年には陶磁器く すが、 2004 (平成16)年には汚泥、及びコンクリートガラ(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたコンクリートの破片その他これに類する不要物)がPCB汚染物として追加指定された。詳細は表1.1-16に示す。
  なお、 PCB特措法に基づく届出においては、 PCB廃棄物の種類として2004 (平成16)年現在.表1.1-17のように定められている。 (PCB特別措置法の保管状況等の届出様式等の記入要領、別表2 : http://www.env.go.jp/recycle/poly/todokede/index.html)

表1. 1-16 PCB廃棄物の例
廃棄物の種類 対象物質の例








廃PCB等(廃PCB及びPCBを含む廃油) 熱媒体、電気絶縁油
PCB使用製品製造用の原料PCB
PCB混入汚染抽
PCB機器洗浄溶剤廃液
P
C
B


PCBが塗布され、又は染み込んだ紙くず 廃感圧紙、電気機器内の絶縁紙
清掃時のワイプ紙
PCBが染み込んだ木くず 電気機器内のスペーサー
漏洩場所の建材
PCBが染み込んだ繊維くず 清掃時のウェス、使用済保護衣類
電気機器内の綿バンド
PCBが付着し、又は封入された廃プラスチック類 コンデンサ素子用PPフイルム
シーラント材、使用済保護具類
電線の被覆材、絶縁テープ類
難燃樹脂、電気機器内の絶縁物質
PCBが付着し、又は封入された金属くず トランス.コンデンサ等の電気機器
電気機器容器、廃熱交換器
コンデンサ素子用アルミ
電気機器内各種締め金具類
トランス巻線用銅線、鉄心
PCBが付着した陶磁器くず トランス.コンデンサ等の碍子
PCBが染み込んだ汚泥
PCBが付着したコンクリートガラ PCBの漏出等によって汚染されたもの
PCB処理物(基準に適合しないもの 上記を処分するために処理したもので基準に適合しないもの
特別管理
一般
廃棄物
廃エアコンのPCB使用部品 PCB入りコンデンサ
廃テレビのPCB使用部品 PCB入りコンデンサ
廃電子レンジのPCB使用部品 PCB入りコンデンサ
表1.1-17 PCB特別措置法の届出に用いる廃棄物の種類
従来様式の書類 廃棄物種類 定義 種類に含まれる従来の記載例
>高圧トランス 高圧トランス 受電電圧が交流では600Vを超え、直流では750Vを超える電力用トランス 高圧トランス、特別高圧トラ
ンス、高圧変圧器
ネオントランス ネオンサイン用のトランス ネオンサイン、広告用変圧器
低圧トランス 低圧トランス 受電電圧が交流では600V以下、直流では750V以下の電力用トランス 低圧トランス、低圧変圧器
継電器用トランス 通信用等のリレー(継電器)用のもので、小型電気機器として安定器類似で処理すると思われるもの リレー用トランス、継電器用
トランス
  電圧不明トランス 高圧トランスと類似の大きさの電力用のトランスではあるが高圧用か低圧用か不明なもの トランス、変圧器
柱上トランス 柱上トランス   柱上トランス、柱上変圧器
高圧コンデンサ 高圧コンデンサ 受電電圧が交流では600V超え、直流では750Vを超えるコンデンサ。特別高圧のコンデンサも高圧コンデンサに含める。電力用に用いるもの。 高圧コンデンサ、高圧進相用
コンデンサ
低圧コンデンサ 低圧コンデンサ 受電電圧が交流では600V以下であって電力用に用いるもの0高圧コンデンサと同等の大きさのものに限る 低圧コンデンサ、低圧蓄電器
家電製品部品 テレビ、ルームクーラー、電子レンジ等家電製品から取り外されたコンデンサで小型電気機器として安定器類似で処理をされると思われるもの TV用コンデンサ、家電製品
部品
照明用コンデンサ 安定器から取り外されたコンデンサで小型電気機器として安定器類似で処理すると思われるもの 照明用コンデンサ、安定器用
コンデンサ、安定器から取り外したコンデンサ
  小型電気機器 上記以外の小型の電気機器であって安定器、廃家電部品と類似で処理すると思われるもの 電子部品用トランス
  電圧不明コンデンサ 電圧の見極めができない電力用のコンデンサ コンデンサ、蓄電器
安定器 蛍光灯安定器 用途が「蛍光灯」「ナトリウム灯」「水銀灯」と明記されている安定器 蛍光灯安定器
  ナトリウム灯安定器   ナトリウム灯安定器、低圧ナトリウム灯器具
水銀灯安定器   水銀灯安定器
安定器 用途が不明確な安定器 照明用安定器、安定器
ポリ塩化ビフェニル ポリ塩化ビフェニル 濃度100%のもの ポリ塩化ビフェニル、PCB、PCB油、カネクロール、
KC-500
ポリ塩化ビフェニルを含む油 柱上トランス抽 柱上トランスから抜出した抽 柱上トランス油、柱上用変圧器絶縁油
トランス抽 トランスから抜出した又は入替え用の絶縁油で濃度60%のもの トランス抜油、トランス入替用新油
熱媒体PCB油 熱媒体用のPCB油で濃度50%程度以上 熱媒体PCB油、熱媒油
コンタミ抽 製造工程ラインで微量混入したPCB油又は混入機器から抜出した泊(ただし柱上トランス油は含まない) コンタミ油
PCBを含む抽 濃度不明だが性状が油であるもの PCBを含む油、絶縁油、PCB含有廃油、PCB希釈ヘキサン
溶液など
PCBを含む塗料 塗料シール材等の開発、製造段階で発生した もの又は製品 廃塗料
感庄複写紙 感圧複写紙 感庄複写紙であることが明確であるもの (旧)ノーカーボン紙、感庄複写紙、廃感圧紙
その他紙 PCBで汚染された紙類 段ボール、紙くず
ウェス ウェス ウェス及びウェス類似の物品と明確に判別できるもの ウェス、○○ウェス、雑巾
汚泥 汚泥 汚泥及び汚泥類似の物と判別できるもので汚 染土壌も含む(ただし砂利は除く) 汚泥、PCB含有土、塗料片、PCT
砂利 砂利及びバラス 砂利、バラス、コンクリート片
その他機器 リアクトル 電流の位相調整に使用する機器で銘棟等でリアクトルと判別できる機器 リアクトル
放電コイル コンデンサの短時間放電用に使用する機器 で、銘板等で放電コイルと判別出来る機器 放電コイル、放電用輪線
サージアブソーバー 避雷器として使用される機器で、銘板等で サージアブソーバーと判別できる機器 サージアブソーバー、雷吸収用コンデンサ
計器用変成器 電力系統の電圧測定、電流測定に用いられる トランス0大型であるが電力を伝えるので定格容量はVA表示 計器用変成器、変成器、変流器、計器用変圧器、PT
遮断器 銘板等で遮断器と判別できる機器 遮断器
開閉器 銘板等で開閉器と判別できる機器 開閉器
継電器 通信等に用いる小型リレー 継電器
  整流器 交流を直流に変える機器で銘板等で整流器と判別できる機器 シリコン整流器、整流器
微量PCB混入電気機器( ) 平成14年7月12日付経産省製造産業局長指示に基づき調査判明した微量PCB混入機器。
( )内にトランス等具体的な種類を記入する。
(コン夕ミ)変圧器、(コンタミ)コンデンサ、(コンタミ) リアクトル
誘導電圧調整器 出力電圧を大幅に可変できる装置で銘板等で誘導電圧調整器と判別できる機器 誘導電圧調整器、インダクター
ラジエーター 大型高圧トランスの内部トランス油の冷却の為に付随している機器でPCB油を内蔵 ラジエーター
プツシング PCB油が内部に封入されていることが明白なプッシング 特高貫通碍筒、ウォールブッシング、碍子、ブツシング
(10)線装置 装置内の高電圧発生用にPCB使用のトランス又はコンデンサが使用されている可能性があると判断された装置 X線装置
その他の電気機器( ) 上記のいずれにも該当しない機器。( )内 に具体的に記述する。 バッテリー、電池、検出器、無線器材
その他 金属系汚染物( ) PCBに汚染された金属系の容器や部材。( )内に具体的に記述する。 ドラム缶、輪線、金属缶、タンク、パイプ、鉄屑、工具、上記廃棄物種類以外の油を抜いた製品のがら(容器)など
非金属系汚染物( ) PCBに汚染された非金属系の容器や部品、 汚染された非金属系の容器や部材。( )内 に具体的に記述する 化学手袋、ビニールシート、プラスチック容器、プラスチックコンテナー、ガラス容器など
PCBを含む廃水( ) PCBを含む含水廃液。水が主成分。( )内 に具体的に記述する PCB洗浄廃水、タンクドレンなど
複合汚染物( ) 複数の種類の汚染物が混在するもの及び上記 以外の汚染物。( )内に具体的に記述する 複合汚染物、混在汚染物
その他汚染物( ) 上のいずれにも当てはまらない場合の分類で、( )内に具体的に記述する。 木くず等

日本におけるPCBの生産量、輸入量及び用途別使用量(単位:t)

昭和(年) 生産 輸入 国内使用量 輸出
電器用 熟媒体用 感圧紙用 その他
開放系用
29 200   200       200  
30 450   150 20     450  
31 500   430 20   20 500  
32 870   760 80   30 870  
33 880   740 100   10 880  
34 1260   1060 120   80 1260  
35 1640   1320 170   150 1640  
36 2220   1860 180   180 2220  
37 2190 3 1640 240 10 200 2090 100
38 1810 37 1270 240 30 170 1710 100
39 2670 8 1920 400 100 210 2630 40
40 3000 - 1980 450 170 240 2840 160
41 4410 117 2600 660 300 270 3830 580
42 4480 164 2370 730 390 270 3760 720
43 5130 223 2930 720 780 260 4590 540
44 7730 145 4220 1290 1300 330 7140 590
45 11110 181 5950 1890 1920 360 10420 1000
46 6780 170 4560 1160 350 100 6170 730
47 1457 - 1016 85 - - 1101 758
58,787 1,048 37,156 8,585 5,350 2,910 54,001 5,318

出展:環境保険レポートNo.14(財)日本公衆衛生協会(1972)  
引用:編集 (財)産業廃棄物処理事業振興財団  発行 株式会社ぎょうせい 「廃棄物処理法新処理基準に基づくPCB処理ハンドブック」より引用

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PCBの代表的な使用例

用途大別 製品例・設備
絶縁油 トランス用  ビル・病院・鉄道車両・船舶のトランス
コンデンサ用  蛍光灯・水銀灯等の安定期・冷暖房器・洗濯機・モーター等の固定ペーパーコンデンサ・直流用コンデンサ・蓄電用コンデンサ
熱触媒(加熱と冷却) 各種化学工業・食品工業・合成樹脂工業等の諸工業における加熱と冷却、船舶の燃料油予熱、集中暖房、パネルヒーター
潤滑油  高温用潤滑油、油圧オイル、真空ポンプ油、切削油、極圧添加材
可塑剤 絶縁用  電線の被覆・絶縁テープ
難燃用  ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ゴム等に混合
その他  接着剤、ニス・ワックス、アスファルトに混合
感圧複写紙  ノーカーボン紙(溶媒)、電子式複写紙
塗料・印刷インキ  難燃性塗料、耐食性塗料、耐薬品性塗料、耐水生塗料、印刷インキ
その他  紙等のコーティング、自動車のシーラント、陶器ガラス器の彩色、カラーテレビ部品、農薬の効力延長剤、石油添加物
出典:[厚生省環境衛生局]pcB関係資料(1972.4);官公庁公害専門資料vol.7,No.3,p.35

(1)高圧トランス

 電力を伝える際に電圧の変換を行う機器で、発電所では昇圧、変電所や工場、ビル等では降圧を行う。接続する電力線によって、単相用、三相用の別がある。基本の構造は、本体タンク(匡体)内に鉄心とコイル(巻き線)があり、これが絶縁油に浸漬している。外部には、巻き線と接続された、一次側(入力側)、二次側(出力側)のブッシング(碍子、端子)が取り付けられている。 PCBは通常、内部を満たしている絶縁油に使用されているが、絶縁性を高めるためブッシング内部にもPCBが使用されている場合もある。絶縁油は劣化時や運搬時に交換されていることがある。
 メーカー及び大きさによって差があるが、トランス内の液体量はトランス重量の約35%前後、絶縁液組成はPCB約60%、トリクロロベンゼン約40%程度とされている。トリクロロベンゼンの比率が異なるもの、テトラクロロベンゼンが使われたものもあるとされている。またトランス重量の約20%が外容器、約30%が鉄心(積層板)、約10%が銅線、碍子が約3%、絶縁物が約2%とされ、銅線は絶縁物で被覆されている。  過去の実験結果によれば、抜き取り可能な液体量は封入量の約90%で、容器内の可燃固形分及び鉄心に付着又は浸透している分が、遊離液として除去されずに残留するとされている。可燃固形分としては、鉄心/巻線を支える木質部及び鉄心/巻線を被覆する絶縁物が相当する。   

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(2)高圧コンデンサ

 送配電線や工場、ビルにおける力率改善、電圧改善用などに使用されている。向かい合わせの二つの導体板(電極)の間に誘電体(紙などにPCB油を含浸させたもの)を挟んだ構造である「素子」を基本単位とし、素子を複数個集合した「素体」を容器に収納している。 一般に絶縁油が交換されることは無い。
 メーカー及び大きさによって差があるが、封入液はPCB100%でコンデンサ重量の約43%前後、コンデンサ重量の約15%が外容器、約24%が絶縁紙、約14%がアルミ箔、約2%が銅・黄銅、約1%が碍子とされている。構造としては、引き出しリード線をつけたアルミ箔電極と絶縁紙とを巻いたコンデンサ素子が多数容器内に充填されてPCBが封入されている。
1969(昭和44)年以降の製品では絶縁紙にポリプロピレン(PP)フイルムを併用しているものが多い。素子の締め付けには金属製の締め金具や締め付けバンド、又はプレスボードと綿バンド又はプラスチックバンドが使用されている。
  過去の実験結果によれば、抜き取り可能なPCB量は封入量の約50%で、容器内の可燃固形分に付着又は浸透している分が遊離液として除去されずに残留するとされている。可燃固形分としては、素子を構成するアルミ箔、絶縁紙、PPフイルム、素子のスペーサーとして使われている木質部などが相当する。
  コンデンサ容器は内面を加圧側にしてあり、吹き出しに要注意とされている。

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(3)低圧トランス・コンデンサ

低圧トランス、コンデンサは、直流750V以下、交流600V以下で使用する電気工作物で、低圧コンデンサはエアコンディショナー、電子レンジ、テレビ等の家電製品にも使用されていた。PCB入りコンデンサは、PCBを含浸させた紙をアルミ箔で重ねて巻き、それをアルミ板、鉄板等で外側を覆い密封したものである。
  低圧トランスは、乾式の物が多いが、PCBを使用した低圧コンデンサ・低圧トランスもある。同じkVA値の機器を比較すると、高圧機器よりも低圧機器のほうが大きく、重い。

(4)柱上トランス

電柱に取り付けた配電用変圧器で、標準タイプで約501の絶縁油が使用されている。再生油を使用した柱上トランスの絶縁油で数十ppm以下のPCBが検出されているものがある。
柱上トランスには本来PCBを使用していないため、絶縁油の再生処理過程のどこかで混入したものと推測されているが詳細は不明である。

(5)蛍光灯、水銀灯用コンデンサ 

蛍光灯、水銀灯の安定器内の力率改善用コンデンサの中に絶縁油としてPCBが使用されていた(住宅用蛍光灯では使われていない)。PCBを使用した蛍光灯安定器の例を図1.1-6に示す44)。製造期間は1972(昭和47)年8月までであり、1972(昭和47)年9月以降に製造された安定器にはPCBは使用されていない。機器の表示記号と製造年等を勘案してPCBの有無を判別するが、確実に判断するためにはメーカーに問い合わせるほうがよい。PCBの含有量は蛍光灯の安定器用で数十g程度といわれている。
  2000(平成12)年11月28日の閣議了解において、原則として2001(平成13)年度中に交換を終える等の対策が講じられることになった。PCB使用安定器の事故及び対策について
は、環境省・経済産業省から資料が公表されている。
  http://www.env.go.jp/chemi/pcb2/index.html

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(6)その他の電気工作物

PCBを使用した電気工作物には、上記のほか、計器用変成器、リアクトル、放電コイル、電圧調整器、整流器、開閉器、遮断器、中性点抵抗器、避雷器があげられている。これらの中には、PCB入り製品は製造されておらず、製造後にPCB入り絶縁油に交換した例がある可能性もある。
  ① 計器用変成器
  電気量(電圧、電流、電力、力率)を計測する電気計測器と共に使用する変成器の総称で、送変電所や、比較的電力消費の大きい工場に見られる。構造はトランス(変圧器)と同様である

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  ② リアクトル
  高調波(商用周波数50、60Hzの整数倍の周波数の正弦波)による電圧波形歪の改善、コンデンサ回路への突入電流の抑制、無効電流を小さくし電力損失を減少させること、地絡事故(電線と大地との絶縁が失われ、電流が大地に流れてしまう事故)時の異常電圧、地絡電流を抑制し送電線や電力機器の絶縁破壊を防止することを目的とした機器で、構造はトランスと類似である

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③放電コイル
  コンデンサ回路が開放されたとき、コンデンサの残留電荷を放電して感電を防ぐ機器である。
④ 整流器
  交流を直流に変換する機器で、順変換装置とも呼ばれる。直流を使用する工場(電気
化学工業分野、電気通信分野など)や鉄道などで多く使用される

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⑤ 開閉器
  変電設備の変圧器、調相設備などを回路から切り離すために用いる機器である。
⑥ 遮断器
  送配電線、機器の短絡・地路などの故障時に発生する大電流を安全に遮断する機器で、常時の回路開閉操作にも使用される。
⑦ 避雷器(サージアブソーバー)
  主回路と大地間に常時接続し、電気機器に有草なサージ(過電圧)を大地へ放出する機器として使われる、コンデンサの一種である。雷吸収用コンデンサ、サージ吸収用コンデンサとも呼ばれる。

(7)低濃度PCB汚染機器  

従来、変圧器等の重電機器におけるポリ塩化ビフェニル(PCB)が使用されているかの判定は、機器の製造メーカーと型式で行っていたが、2002(平成14)年7月に、PCBを使用されていないとされてきた重電機器からも、一部、低濃度のPCBが含まれていることが明らかになった。さらに重電機器以外にも、各種の電気工作物及びOFケーブル(QilEilled:絶縁油入りケーブル、主として66kV以上の絶縁油を用いる地中送電線)の絶縁油からも低濃度のPCBの検出事例があることが明らかになった。
  2005(平成17)年3月現在、この低濃度PCB汚染の原因は明らかではない。
  詳細は、環境省のHP(http://www.env.go.jp/recycle/poly/trans/index.html)を参照。

廃PCB等

 熱媒体として用いられていたもの、絶縁油として用いられていたもの等があり、濃度はPCB原液から数ppmオーダーまで様々とされている。
熱媒体の交換に伴って排出されたものは、熱交換器洗浄に用いた灯油等を含む(鐘淵化学工業(株)高砂事業所で高温焼却された廃PCB等では40%が洗浄用灯油とされている)。
  絶縁油としてトランス等に使用されていたものには、クロロベンゼン等を含む。

廃感圧紙

 ノーカーボン紙は、マイクロカプセルに内包されるロイコ染料と顕色剤との発色反応を使用するものであり、ロイコ染料は発色反応のビヒクルとしての機能を持つカプセルオイルに溶解させてある。このカプセルオイルとしてPCB (3塩化ビフェニル、カネクロール300)が使用されていた。感圧紙重量の5%がPCBの含有量である。
  当時、顕色剤としては活性白土、ロイコ染料としてはクリスタルバイオレットラクトン(CVL、青発色トリフェニルメタン系染料)及びBLMBと呼ばれる染料を使用したものが多く、このほかにマイクロカプセル形成用としてゼラチン、アラビアゴム、酢酸、ホルマリン、苛性ソーダが、また発色不要箇所用の減感インクにはポリエチレングリコール・有機アミン等の減感剤と呼ばれる成分が使われていた。

塗料、シーリング材等

かつて、 PCB入りの塗料や、 PCB入りシーリング材が使われた建造物があり、その塗り替え、解体等に伴って発生する塗料かす、建築廃材等がPCB汚染物となっている。
  従来、日本ではPCB含有シーラント材は使われなかったとされていたが、 1972 (昭和47)年以前のポリサルファイド系シーリング材に実際に使われていた例があることが近年報告された。PCBと建築用シーリング材については、日本シーリング材工業会のHP(http://www.sealant.gr.jp/N-PCB.html)を参照。

ウェスその他

 PCBの使用、熱媒体の交換、絶縁油の再生、漏洩の浄化、 PCB含有物の処理・処分等の際に用いられた廃活性炭、廃白土、廃ウェス類、その他の固形物がある。

汚泥

 PCB含有排水、廃棄物等の処理によって生じた汚泥や、 PCBの漏出等によって汚染された汚泥がある。

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PCBが人体へ与える影響

PCBは残留性有機汚染物質(Persistent Organic Pollutants, POPs)の一つである。これらは、環境中で分解されにくく(残留性)、脂溶性で生物濃縮率が高く(生物蓄積・濃縮性)、半揮発性で大気経由の移動があり(揮散・移動性)、人の健康・環境への有害性(毒性)が確認され、水、底質や生物など広範囲に環境中に残留していることが報告されている有機化学物質である。  PCBには209種類の異性体があり、その塩素の数と位置によって毒性が異なる。通常多数の同族体の混合物として存在し、毒性のデータの多くは、これらの混合物試験に基づいている。コプラナ-PCBと呼ばれる幾つかの異性体には、ダイオキシン類と同様の毒性があるとされて、毒性換算係数(TEF : Toxic EquivalentFactor)が定められている。
 また、 PCB混合物にはPCDFs (ポリ塩化ジベンゾフラン、ダイオキシン類の一種)を含むことが非常に多いため、ヒトへの健康影響を分離して評価するのはたいへん困難である。 多くの場合、その影響がPCBそのものによるのか、あるいはより毒性の強いPCDFによるのかは明らかではない。
 PCBの人体影響事例として、油症があげられるが、それ以外にもPCBを扱う工場の労働者の塩素座瘡等が言われている11)。なお、油症については、その後の研究の結果、 PCBとPCDF等のPCB関連化合物の複合中毒による症候群であることが明らかになった。
 人体影響について、表1.1-10)に、 PCBの毒性を表1.1-11に示す11-17)。
 なお、食品添加物に関するFAO (国連食料農業機関 WHO (世界保健機関)合同専門家委員会(JECFA)の会合(WHO, 1990)においては、母乳経由のPCBs取り込みによる乳児の健康影響に特別の注意が払われたが、大方の意見は下記のものであった。 ・母乳の摂取による健康への悪影響が起こるとは予想されない。 ・乳児が母乳を摂取するのは短期間(生涯の1-2%)である点にも留意すべきである。
  さらに、次のような、その他の要素も考慮されるべきである、とされた。 ・母乳の栄養、免疫、その他の特性及び生理学的利点を含む授乳の恩恵を無視すべきではない。 ・伝染性要因による汚染の可能性、不正確な調製、不適切な衛生状態などによる母乳代替品の不利な点。
 PCBは環境中あるいは生体中で広く検出されている。その濃度は新規使用中止後は減少したが、近年ではあまり変化が無い。また、底質では、表層底質濃度は減少しているものの、表層からの深度すなわち堆積年代につれて濃度が上昇し、 PCBの難分解性と環境中での蓄積を示している。環境中PCB濃度の例を図1.1-2に、底質深さと濃度との関係の例を図1.1-3に示す。

表1.1-10 高濃度PCBs及びPCDFsによる人体影響
油症
ユショウ
及びユチエン)
眼のマイボーム腺の分泌過剰、眼険の膨張、爪及び粘膜の色素沈着、それに関連する疲労、悪心、噛吐

濾胞状腫脹とざニキビ様の発疹を有する皮膚の過角化症と黒化腕及び足の浮腫、肝臓の肥大と機能不全、中枢神経系障害、気管支炎様の呼吸困難、免疫 状態の変化
小児油症 成長の遅滞、皮膚及び粘膜の暗色色素沈着、歯肉の肥厚、異物性結膜炎の水腫様の眼症状、出生時の歯牙発生、頭蓋骨の石灰沈着異常、舟底踵、低体重新生児の出生増加
職業的条件下 急性暴露の数時間後に皮膚発疹
高濃度のPCBぼく露後には、痒感、熱傷感、結膜の刺激、指及び爪の色素沈着、塩素ぎ療 肝臓障害、免疫機能低下、呼吸器粘膜の一過性の刺激、頭痛、めまい、機能低下、睡眠及 び記憶障害、神経質、疫労、インポテンスなどの神経的かつ非特異的な精神あるいは身体 上の影響
表1.1-11 PCBの毒性
急性毒性(LD50) ラット、経口:Aroclorl221 3980mg/kg、Aroclorl232 4470mg/kg、Aroclorl254 1295mg/kg
ラット:Aroclor類 若齢1.3-2.5g/kg、成獣4-11g/kg
ラット、静脈内投与Aroclorl254 0.4g/kg
ウサギ、経皮:Aroclorl260(コーンオイル中)1.26-2g/kg
マウス、腹膜内注射後:0.9-1.2g/kg
皮膚毒性 アカゲザル及びカニクイザルにおいて、塩素座瘡が認められ、アカゲザルでのAroclorl254の最小毒性量(LOAEL)は0.08mg/kg/日(55か月間試験)、カニクイザルでのKC-400の無毒性量(NOAEL)は2mg/kg/日6-20週間試験)と求められている0
肝毒性 ラット及びマウスにおいて肝細胞の脂肪変成が、またアカゲザルにおいて肝障害性変化を示す血清生化学値の変化が認められている○ラットでのAroclorl242のLOAELは0.25mg/kg/日(2~6か月間試験)、 マウスでのAroclorl254のNOAELは0.6mg/kg/日(6か月間試験)、またAroclorl221のNOAELは 60mg/kg/日(6か月間試験)、アカゲザルでのAroclorl254のNOAELは0.lmg/kg/日(6か月間試験)と求められている。
神経科学的毒性 ドーパミンならびにその代謝物含量の減少が、ラットの中脳(尾状核や臭葉)及びブタオザルの異質や視床下部において認められている0各実験動物でのLOAELはラットで25mg/kg/日(30日間試験、Aroclorl254)、ブタオザルで0.8mg/kg/日(20週間試験、Aroclorl254/1260)。
催腫瘍性 長期投与によりKC500とAroclorl254はマウスに、またAroclorl221はラットに対して催腫癌性(ことに肝細胞がん)を示す。
IARCの発がん性に関する評価:2A
PCBsには遺伝毒性は認められず、腫療誘発作用についての証拠は不明確である○しかし、PCBsは腫蕩イニシエーターとして作用する
生殖・発生毒性 ラット、マウス、サル、ミンクにおいて、流産、妊娠期の延長、生後体重の低下、胎仔の運動機能障害、性成熟の遅れ、精巣萎縮プロジエステロン量の低下、受胎能の低下、性周期の延長などの生殖毒性が認められ、またマウスのみにおいて、口蓋裂を示す催奇形性が認められている○マウスでの催奇形性のNOAEL は、1mg/kg/日(PCB#169)あるいは0.13mg/kg/日(PCB#126)であり、また、サルを用いた生殖毒性でNOAELは、0.03mg/kg/日(Aroclorl016)と求められている○ただし、体系的な生後の行動発達
障害に関するNOAEL及びLOAELについては求められていない。
ラットの二世代生殖試験では、Aroclorl25年のNOELとして0.32mg/kg体重、Aroclorl260のNOELは7.5rag/kg体重
Aroclorl248(PCDFs含む)では、アカゲザルの暴露中止後1年のNOELは0.09mg/kg体重0
変異原性 Ames試験ではAroclorl221は陽性、Aroclorl268は陰性を示す○ラットによる実験では脊髄試験陰性、優性致死試験陰性、またPCBぱく露をうけた人のリンパ球染色体異常も陰性を示す。
内分泌かく乱作用 ニジマスにPCBを投与で、17β.エストラジオールで誘導されるビテロゲニンの減少。
カメの卵の性決定は温度依存性であり,26℃では100%雄になるが、数種のPCBsを投与したところ2′,4′, 6′-trCBと2′,3′,4′,5-TeCBに強い雌性化作用のあることが示された。
北太平洋のネズミイルカの皮下脂肪中のPCBs及びDDEの濃度が上昇するにつれてテストステロン値の低下が認められた0
SDラット雌の7週齢時にTCDD,PCB126,PCB156添加飼料を摂取させたところ、摂取量に比例して酵秦(T4UGT活性の増加とサイロイドホルモン(T4)の減少が認められた。
PCB混合物及び各同族体への暴露後の損傷は、肝臓.皮膚.免疫システム.生殖システム.胃腸器官の浮腫と障害.甲状腺に影響を及ぼすOPCBsは肝臓内において、各種の酵素を誘発する○これはAroclorl248、 1254、1260、KC-400(チトクロームP450及びP448の誘発)について、ラット、マウス、モルモット、ウサギ、イヌ、サルにおいて立証されている○誘発能力は、分子内の塩素含有量、同族体の構造、P450酵素を誘発するパラ及びメタの位置に塩素を有する同族体にも依存する○また、動物の種差間の変動も立証されている。
内分泌システムへの影響は、ホルモン.レセプター結合とステロイド.ホルモン.バランスの変化として見られる0各種のAroclorについて、弱いエストロゲン作用の直接的及び間接的証拠が認められる。PCB混合物は各種の動物において免疫低下作用を示す。
生物、母乳、底質の経年変化例(3年間の移動平均)
pcb
図1.1-2 環境中PCB濃度
pcb
上:東京湾の例1  下:東京湾の例2
pcb
(a) PCBs usage in Japan, data from ref-28 ; (b) Vertical distribution of PCBs concentration ; (c) Vertical distributions of cuplanar PCBs concentrations ; (d) Vertical distribution of DDE concentration in a sediment core collected from Tokyo Bay IPCBs = CB#5, 8, 18, 28, 44, 52, 66, 77, 90, 95, 101, 105, 110, 118, 126, 128, 132, 138, 153,160, 169, 170, 180, 187, 190, 206, Dotted lines in panels (b) - (d) indicate sedimentation date estimated by determination of 210Pb, 137Cs, and molecular markers. The limit of quantification was 0. 05 ng/g for ZPCBs, 0. 003 ng/g for CB#77, 0. 003 ng/g for CB#126 0. 008 ng/g for DDE
図1.1-3 底質堆積年代と底質中PCB濃度との関係例
pcb

出展:化学物質と環境(環境庁HP)

食品中に残留するPCBの規制について

食品中に残留するPCBの規制
昭和47年8月24日 環食第442号
各都道府県知事・各政令市市長あて厚生省環境衛生局長通知

食品中に残留するPCBの規制については、かねて食品衛生調査会にPCB特別部会が設けられて検討されていたが、このたび別添のとおり答申された。  厚生省は、この答申内容について検討した結果、答申の規制値が暫定的規制値であることを考慮し、当面、これを行政的指導指針として、左記のとおり運用することとしたので、この旨ご了知のうえ、遺憾のないようご配意願いたく通知する。

暫定的規制値設定の趣旨

(1)PCB汚染防止対策の一つとして、すでに産業界においてはPCBの製造停止使用規制等の措置がとられてはいるが、過去に使用されたPCBによる環境汚染が今後早急に消退するとは考え難く、一方、人体汚染に関する  報告がなされるなど、人の健康に及ぼす影響については重大な関心が払われなければならない。  したがって、PCBによる危害防止の観点から汚染源として、もっとも重要なものと考えられる食品について、その暫定的規制値を定めることとしたものである。
(2)本来、規制値を定めるにあたっては、長期毒性研究の結果から、人体の一日摂取許容量(ADl)を貸出し、これを基として食品ごとの規制値を定めるのが一般的である。しかし、昭和四六年度に開始されたPCBの長期毒性研究は、今後も一年以上にわたって継続されなければ、その研究の完成がみられない実情にあり、一方、PCBの食品汚染と、これを取りまく社会情勢は放置できない現状にある。このため、食品衛生調査会では現時点において入手し得る限りの内外の研究成果を基礎として暫定的に人体の一日摂取許容量五ピコg/kg/dayを算出し、これに現在までに得られた調査結果による食品のPCB汚染の実態を勘案して当面の基準として決めたの  が今回の暫定的規制値である。
(3)したがって、この暫定的規制値は、現時点における当面のものではあるが、十分に安全性を考慮してあるので、この暫定的規制値が、守られ、かつ食生活指導等の保健指導対策をすすめられることによって汚染地域においてもPCBによる危害の発生は防止し得るものと考えられる。
(4)この暫定的規制値は、その設定の趣旨からしても、食品の汚染がこの水準まで許されてよいと解してはならないものであり、あくまでもPCBは食品に含まれてはならないものであることには変りがない。    このような観点から暫定的規制値がこの水準まで汚染が許されるものとして取り扱われないよう十分指導されるとともに、少しでも汚染の水準を下げるための努力が必要である。

暫定的規制値

食品中に残留するPCBの暫定的規制値は次のとおりとする。
 魚介類
遠洋沖合魚介類(可食部)............................................... 0.5ppm
内海内湾(内水面を含む。)魚介類(可食部).............. 3ppm
牛 乳(全乳中)................................................................. 0.1ppm
乳製品(全量中)................................................................ 1ppm
育児用粉乳(全量中)....................................................... 0.2ppm
肉 類(全量中)................................................................. 0.5ppm
卵 類(全量中)................................................................. 0.2ppm
容器包装............................................................................. 5ppm

暫定的規制値の運用上の注意

(1)本規制値はPCBによる食品の汚染を防止し、かつ低下せしめるための行政上の指標として、その上限を定めたものである。   したがって、流通経路の末端における個々の食品の適否を判断するためのものよりも、むしろ生産地(水) 域における当該食品の汚染を低下させ、または汚染食品が流通しないようにするためのものとして、効果的に運用されたい。
(2)検査にあたっては、生産地(水)城にもつとも接近した段階において実施するよう配慮されるとともに、あわせて生産地(水)域のは握を行なうなど、その結果が直ちに生産地(水)域における対策に資するような配慮が必要である。
(3)検査の結果、暫定的規制値を超えるものを発見した場合は、直ちに当該食品の供給者に対する生産行政にも十分反映させ得るよう関係部局と密接な連携を保つとともに、当該食品の販売の自主規制等を指導するほか、当該食品を摂食しないような措置ならびに廃棄物処理に際しては環境等の再汚染を防止する措置を行なう必要がある。
(4)なお、検査にあたっての分析法については、昭和四七年一月二九日付け環食第四六号通知の「分析方法に関する研究」によるが、当面PCBのみ検査することとし、その方法は、アルカリ分解法および十塩化法によるものとされたい。
(5)この規制値の正しい運用によって一般的には安全性が確保されるものであるが、妊産婦、および乳幼児については、その生理的特性から食品衛生調査会ではさらに検討を続けることとされている。しかし妊産婦および乳幼児をはじめ、日常専ら内海内湾魚介類を食する者に対しては、食生活の保健指導をあわせて行なう必要があるので、水産庁において実施される調査の結果を活用のうえ、.保健指導の徹底に努められたい。
( 6)その他、遠洋沖合魚介類と内海内湾魚介類の範囲については、別紙資料を参考にされたい。

                                             〔別添〕
   諮問書(昭和四七年八月九日厚生省環第五四二号)に対する答申
                                  昭和四七年八月一四日 食調第二号
                                  厚生大臣あて食品衛生調査会委員長

(答申)
  昭和四七年八月九日厚生省環第五四二号をもって諮問のあった「食品中に残留するPCBの規制について」に関し、別紙のとおり答申する。

                                                (別紙)
                   食品中に残留するPCBの規制について
  PCBによる環境汚染、特に食品の汚染については、現在世界各国で保健衛生上の重要問題として関心が寄せられている。わが国ではPCBの経口摂取による人体中毒の発生例(ライスオイル中毒事件)があったことに関連して、本間題に対する一般国民の関心は大きい。
  PCBの汚染防止対策の一つとして、すでに産業界における本物質の製造は停止され使用も規制されるなどの措置がとられてはいるが、過去に使用されたPCBによる環境汚染が今後早急に消退するとは考え難く、一方、いくつかの報告によって人体汚染の存在が認められる現状から、人の健康に及ぼす影響について重大な関心が払われなければならない。
  PCBによる危害防止の観点から、人体汚染を現在以上進めさせないことを目標として、汚染源としてもっとも重要なものと考えられる食品について、その暫定的規制値を定めることとし、本年4月以降検討を行なって来たが、次のような結論を得るに至った。
第1 暫定的規制値の設定について
1 PCB汚染の現状と評価
  わが国におけるPCBによる食品汚染の実態について、現在までの調査による各食品別PCB濃度を平均値と最高値でみると、資料1のとおりである。
  このPCB濃度の平均値と国民栄養調査(昭和43年度)による食品別最高摂取量(資料2)とを基にして、 PCBの一日摂取量を算定すると、資料3のとおり72.4!Jgとなる。
  ここで留意すべきことは、 72.4〟gのうち65.5ug即ち90.4%が魚介類に由来し、魚介類以外の食品については、汚染の水準は低いということである。
2 暫定的規制値
( 1 )暫定的人体摂取許容量設定の考え方
   従来、 WHO等において、食品中に混在する有害物質の人体摂取許容量を定める場合には、二つの方法がとられている。
   第一の方法は、残留農薬のように、人における中毒事例の確証がない場合であって、その毒性を主体とする諸種生物学的作用についての動物における実験的研究の結果を基礎とする方法である。
   第二の方法は、人における中毒事例が存在し、その毒性評価上有用な知見が存在する場合で、動物実験の結果を重視しつつも人での知見を基礎として人体摂取許容量を定める方法である。
   わが国で発生したライスオイル中毒事件についての油症研究斑の研究によれば、人におけるPCBの最小中毒量は判明している。しかし、最大無作用量を確認することが出来ないことと、ライスオイル中毒は、急性中毒と考えられるので、ライスオイル中毒事件における知見を基にしてPCBの人体一日摂取許容量を定めることは困難である。
   このことから、本物質の毒性についての実験的研究に関し、現在、入手し得る限りの資料を基として一日摂取許容量を仮りに定め、さらに、この数値を前記の人における最小中毒量と比較して妥当であるかどうかを検討するという立場をとった。
(2)暫定的人体摂取許容量
   PCBの生体に及ぼす作用については、 「油症研究蛙」および「PCB慢性毒性研究班」の研究によって、本物質による各種動物(マウス、ラット、サル等)の生体反応のうち、もっとも鋭敏なものは肝の異常であること が証明されているので、これを手がかりとして動物における最大無作用量を定めることとした。
   そこで、 PCBの動物に対する亜急性毒性、慢性毒性および次世代に及ぼす影響に関する研究(資料4)を考察すると、米国での実験において、ラットにおける2年間の長期毒性研究で、 0.5mg/kg/dayの水準では肝に影響を及ぼさないことが判明しており、また、この量は各種動物における亜急性毒性および次世代に及ぼす影響の研究の結果においても悪影響を与えていない量とされている。人の健康の重要性からさらに、 100倍の安全率を見込むと、 0.005mg/kg/day即ち5 //g/kg/dayとなる。
  油症研究淡の研究によると、最少量のPCBによる発症例としては、体重59kgの男性が120日間にわたって総量0.5gを摂取した事例があり、この場合PCBの摂取量は70〃g/kg/dayということになるので、この数値と比較勘案して、前記5 //g/kg/dayの数値を現段階における暫定的な人体摂取許容量とした。
  これによれば、体重50kgの成人の場合の1日当りの暫定的な摂取許容量は250ugとなる。
   なお、妊産婦、乳幼児の場合の暫定的な摂取許容量については、引き続き食品衛生調査会において検討する。
(3)品目別の暫定的規制値
   食品の種別について、以上の評価および方法等に基づき、次のような考え方で暫定的規制値を定めることとした。
   魚介類以外の食品については、現在までに得られた測定値の最高値を勘案して、暫定的規制値をそれぞれ下表のように定めた。
   魚介類については、前記PCBの暫定的人体摂取許容量250〟gのうち、魚介類以外の食品に由来するPCB摂取量が約70jugとなるところから、魚介類に由来するPCBを180/Jg以下におさえることが出来れば前記250gを超えることはない。そこで、魚介類の最大摂取量(資料5)におけるPCB濃度を算出すると1.41ppmとなるので、これを1ppm以下におさえることとした。
   さらに、水産庁の調査による遠洋沖合魚介類と内海内湾魚介類との摂取量(資料6)を勘案し、遠洋沖合魚介類については0.5ppmとし内海内湾魚介類については、 3ppm以下におさえることとした。
   なお、現在までにえられた魚介類の実態調査(資料7)の結果から、内海内湾魚介類について、 3 ppmをこえるものを排除すると、その平均値は0.63ppmとなるので、魚介類として1 ppm以下におさえることができる。
   穀類および野菜類については、その汚染に関する資料が乏しい等の理由から、今日引ま規制値の設定を行なわず、今後、調査の進展にしたがって、その必要が生じた場合は改めて検討することとした。
また、容器包装については、とりあえず米国における基準に準拠することとした。
   以上の考え方に基づいて当面の暫定的規制値を次のとおりとする。
魚介類
  遠洋沖合魚介類(可食部)................................................................. 0.5ppm
  内海内湾(内水面を含む。)魚介類(可食部)................................ 3 ppm
   注)上記の数値はPCB汚染の実態を勘案し、魚介類の最大摂取量に由来するPCB濃度を1ppm以下におさえることを目標としたものである。
牛   乳(全乳中)................................................... 0.1ppm
乳 製 品(全量中).................................................. 1ppm
育児用粉乳(全量中)............................................... 0.2ppm
肉   類(全量中)................................................... 0.5ppm
卵   類(全量中)................................................... 0.2ppm
容器包装..................................................................... 5 ppm
第2 暫定的規制値の運用について
  この暫定的規制値の運用に当っては、関係省庁と連携し、具体的対策を立てて適切な指導を行なうとともに、次の点に特に留意する必要がある。
  ア この暫定的規制値の設定の趣旨を徹底し、この水準まで汚染が許されるものとして扱われないように、行政上十分に指導すること。
  イ PCBによる食品、特に魚介類の汚染状況を適切に判断するため、一定のサンプリング法を早急に定めること。
第3 暫定的規制値の再検討、その他講ずべき措置について
1今回の暫定的規制値の算定の基礎となったPCBの人体一日摂取許容量は、本物質の毒性について現在までに得られた研究結果を基としたものであり、その毒性についての研究は、現在、なお「PCB慢性毒性研究班」におい て進行中であり、また、新たに着手すべき課題もあるので、これらの研究結果によっては再検討を要するもので あり、また、汚染の実態の推移によって改変せられるべきものである。
2 この規制値は、現時点における知見を基にした暫定的なものではあるが、この規制値が守られ、かつ、保健指導対策が推進されれば、汚染地域においてもPC声による危害の発生は防止出来ると考えられる。しかし、このような蓄積性有害物質は本来食品中にあってはならないものであることと、冒頭に述べたように過去に使用された。
  PCBによる環境汚染が今後どのように推移するかの兄とおしが明らかでないこと、PCBは単一物質でなく、多数の異性体あるいは類縁物質が関与していて、自然環境におけるそれらの動態および生体に及ぼす影響については未知の部分が多いことから、本物質による環境ならびに人体汚染を減少されるための強力な対策が必要である。
  また、PCBの人体への影響をより明らかにするために、次のような調査研究が推進される必要がある。
  ア 人体汚染の実態調査を行ない、その汚染経路を食品および食品以外について追跡すること。
  イ 上記実態調査の結果に基づき、汚染レベルの高い住民、特に、妊産婦、乳幼児および魚介類を日常、専ら食する者等の健康調査を実施すること。
  ウ 人体のPCB汚染に寄与率の高い魚介類に関する調査を綿密に行ない、濃厚汚染水域の魚種等の汚染度を明確にするとともに、養殖魚については餌料等の汚染との関係を究明すること。
  エ 食品中のPCBの分離定量についての研究を推進すること。
  オ 次世代に及ぼす影響を含めた慢性毒性に関する研究をさらに強化すること。
  カ PCBと他の有機塩素剤との協力作用に関する研究を推進すること。

資料 略
 食品等のPCB分析値(資料1)
 食品別摂取量(資料2)
 実態調査による食品中のPCB濃度(平均値)から推定されるPCBの体内摂取量(資料3)
 PCBによる生体反応(資料4)
 暫定的規制値とPCB摂取量(推定)(資料5)
 魚介類摂取量の内訳(水産庁)(資料6)
 内海内湾魚介類についてのPCB分析結果(水産庁資料)(資料7)
 遠洋沖合魚介類と内海内湾魚介類 別紙
 遠洋沖合魚(資料:水産庁)
  まぐろ類(まぐろ、いんどまぐろ、ぴんなが、めばち、きはだ、めじ、かじき)
  かつお類(かつお、ひらそうだ、まるそうだ)
  さめ類
  えい類
  さけ類(しろざけ、べにざけ、ぎんざけ、ますのすけ、からふとます)
  いわし類(まいわし、うるめいわし)
  さば類(まさば、ひらさば、ごまさば、まるさば)
  かれい・ひらめ類(ひらめ、こがねがれい、あぶらがれい、おひよう)
  たら類(まだら、すけそうだら)
  さんま、にしん、ほつけ、めぬけ、きちじ、はたはた、にぎす、にべ、えそ、しいら、とびうお、  ぎんだら、めるる-さ、するめいか、もんごういか、たらばがに、ずわいがに、くじら
 内海内湾魚は上記以外のものである。
例えば、海産魚類としては、かたくちいわし、しらす、ほうほう、たい(まだい、ちたい、きだい、くろたい)、すずき、はまち、ぼら、このしろ、あじ(まあじ、むろあじ、まるあじ、もろ)、あなご、えび(いせえび、くるまえび)、たこ、なまこ、貝類(あさり、さざえ、あわび、はまぐり、かき)等である。
内水面とは湖沼、河川をいい、例えば、うなぎ、こい、ふな、にじます、あゆ、貝類(しじみ等)等である。


引用: 編集 (財)産業廃棄物処理事業振興財団  発行 株式会社ぎょうせい 「廃棄物処理法新処理基準に基づくPCB処理ハンドブック」より引用

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PCB廃棄物処理の必要性


水質被害

ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画

PCB特措法第6条に基づき、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画が2003(平成15)年4月22日に策定され、2004(平成16)年5月7日に変更された。概要は以下のとおりである。  改訂版の詳細については環境省のHP(http://www.env.go.jp/recycle/poly/plan/160507.pdf)を参照。
 1. ポリ塩化ビフェニル廃棄物の発生量、保管量及び処分量の見込み
 2. ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理施設の整備、その他ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理を確保するために必要な体制に関する事項
 3. その他、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理の推進に関し必要な事項  都道府県及び施行令に定める政令市が定めることとされている「ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画については、2005(平成17)年6月現在、大阪府、京都府、北海道、愛知県、 奈良県、和歌山県、北九州市などが既に策定し、公表している。

ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画の概要
ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(平成13年法律第65号)に基づき、環境大臣は全国的な処理の実施体制の仕組み、安全性碓保のための施策等の基本的な計画を定めるものとしている なお、都道府県及び同法施行令に定める政令市は本基本計画に基づき「ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画を定めるものとしている。
 
1 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の発生量、保管量及び処分量の見込み
平成14年3月~平成28年7日(処分期限)までの発生量、処分量及び保管量の見込みについて特定
2 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理施設の整備その他ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理を確保するために必要な体制に関する事項
保管事業者等関係の役割:
  ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理に関わる保管事業者、ポリ塩化ビフェニル製造者等、国及び地方公共用体の役割
処理施設の整備の方針:
  日本環境安全事射朱式会社による拠点的な広域処理施設、電力会社等の自社処理等の位置づけ
日本環境安全事業株式会社による処理体制の整備の方向:
  日本環境安全事業株式会社による各事業計画及び本事業に係る国、日本環境安全事業株式会社、地方公共団体体等の役割
収集運搬の体制:
  収集運搬の体制、ガイドラインの策定、計画的な収集運搬の確保
基金による円滑な処理の推進:
  中小企業の負担軽減措置、ポリ塩化ビフェニル製造業者等の強力
3 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理の推進に関し必要な事項
情報の収集・整理及び公開:
  全国的な処理状況や処理施設に係る情報公開、知識の普及啓発について
調査研究・技術開発の推進:
  より効率的な処理技術の開発及び技術評価について
低濃度PCBを含む電気機器の処理等その他必要な事項:
 低濃度PCBを含む電気機器の処理、家電製品の処理及び優良民間処理施設への支接について

日本環境安全事業株式会社の事業

PCB特別措置法において、PCB廃棄物の保管事業者は2036(平成28)年7月15日までに処理することが義務付けられた。その義務を履行するためには、早期に処理体制を整備することが必要であることから、国においては、環境事業団を活用して処理体制の整備を進めている。なお、環境事業団は2004(平成16)年4月に解散し、PCB廃棄物処理事業は日本環境安全事業株式会社に承継された。  現在、地元地方公共団体との調整の結果を踏まえ、表1.1-18に掲げるとおり、日本環境安全事業株式会社を活用した拠点的広域処理施設の整備が進められている。各事業で対象としているPCB廃棄物の種類を表1.1-19に、採用技術を表1.1-20に示す。  ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業を処理の安全性や確実性を確保して円滑に進めるため、環境事業団/日本環境安全事業株式会社では、学識経験者による「ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業検討委員会」を設置し、処理方法などPCB処理事業に係る専門的事項を検討しつつ事業を進めている。  この事業検討委員会では、日本環境安全事業株式会社が行うPCB廃棄物処理事業における共通の技術検討が行われるほか、各地の事業毎の「事業部会」により、地域の条件に即した採用処理技術等の検討や、技術的助言等が行われる。また「技術部会」が設けられ、PCB廃棄物の処理技術についての技術的検討も行っている。

事業の進捗状況について(2004(平成16)年5月現在)
事業名 施設の処理対象 処理能力 処理の開始の予定時期 処理の完了の予定時期 事業の完了の予定時期
設置場所 処理対象区域 処理対象廃棄物 PCB分解量
北九州 福岡県北九州市若松区響町1丁目 中国・四国・九州17県 第1期工事の施設で、北九州市の区域に存する高圧トランス及び廃PCB等を対象とし、第2期工事で整備する施設と合わせて、事業対象の全区域内の高圧トランス等及び廃PCB等に加えそれ以外のものの処理を検討 1期0.51/日 H16.12 H27.3 H28.3
第2期:処理対象量の把握を踏まえ今後設定する。
豊田 愛知県豊田市細谷3丁目 東海4県 高圧トランス等及び鳴PCB等 1.6t/日 H17.9 H27.3 H28.3
東京 東京都江東区青海2丁目地先 南関東1都3県 トランス、コンデンサ及び安定器が廃棄物となったもの並びに廃PCB等 2t/日 H17.11 H27.3 H28.3
大阪 大阪府大阪市此花区北港白津2丁目 近幾2府4県 高圧トランス等及び廃PCB等 2t/日 H18.8 H27.3 H28.3
北海道 北海道室蘭市仲町 北海道、東北、北関東、北関東、甲信越、北陸、15県 高圧トランス等及び廃PCB等 1.8t/日 ※H19.10
(さらに早期実現に努力
H27.3 H28.3

日本環境安全事業株式会社のPCB廃棄物処理事業の対象物


  高圧トランス等 廃PCB等 安定器 その他汚染物 備考
北九州1期     詳細な受入れ基準あり
北九州2期         対象物については未発表
豊田      
東京    
大阪      
北海道      

日本環境安全事業株式会社のPCB廃棄物処理事業における採用技術
(平成17年4月現在)

PCB処理技術 PCB汚染物処理技術 廃PCB等処理技術
PCB廃棄物処理事業
北九州PCB廃棄物
処理事業 (第1期)
精密再生洗浄法
真空加熱分離法(Vtr法)
金属ナトリウム分散体法(SD法)
東京PCB廃棄物
処理事業
MHI化洗法
真空加熱分離法 水熱分離法
水熱分解法
豊田PCB廃棄物
処理事業
溶媒抽出分解法(SED法)
真空加熱分離法
金属ナトリウム
分散油脱塩去化法(OSD法)
大阪PCB廃棄物
処理事業
溶剤洗浄法
真空加熱分離法(Vtr法)
触媒水素化脱塩去化法(Pd/C法)
北海道PCB廃棄物
処理事業
溶媒抽出分解法(SED法)
真空加熱分離法
金属ナトリウム分散体法(SP法)
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PCB廃棄物の関係法令一覧

国際法令

  ・バーゼル条約
  ・ストックホルム条約

国内法令

・PCB特別措置法
・特定化学物質の環境への排出量の把握及び管理改善の促進に関する法律
・土壌汚染対策法
・労働安全法
・消防法
・危険物船舶運送及び移動等の状況の届出(船舶による輸送のみ)

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